フィル ミケルソン、ブライソン ディシャンブーら11名の選手が、自分たちがLIVゴルフの主催する試合に出場したことに対して、米PGAツアーが主催する試合への無期限の出場停止処分としたことは、独占禁止法に違反すると訴えを起こしました。
その訴状のなかで明らかにされている内容が反響を呼んでいます。そのなかのひとつが「マスターズ」を主催するオーガスタナショナルGCの役員の働きかけです。
今年4月のマスターズの前、彼らは有力選手に対して「自分たちは米PGAツアーと非常につながりが深い。もし、あなたたちがLIVゴルフ主催の大会に出場すれば、今後のマスターズの大会に招待できなくなるかもしれない。」と伝えたとされています。これは明らかに米PGAツアーからの圧力によるものであると。
また、オーガスタナショナルGCの会長フレッド リドレーは、ことしのマスターズ大会期間中に、複数の選手に対してLIVゴルフに加わらないように言ったとされています。
オーガスタナショナルGCは、来年以降の「マスターズ」にLIVゴルフに移籍した選手を招待しないのではないかとうわさされています。しかし、それで問題となるのが過去の「マスターズ」優勝者の扱いです。規則では歴代チャンピオンは終生出場権を有することになっています。
現在LIVゴルフ側に移籍した選手の中で、マスターズチャンピオンになっているのは、フィル ミケルソン(3度優勝)、パトリック リード、ダスティン ジョンソン、セルジオ ガルシア、シャール シュワツェルの5名です。さらに、マスターズで2度優勝しているババ ワトソンもLIVゴルフに移籍することを先日表明したので、合計6名になります。
訴訟をおこしたミケルソンら11名が裁判で勝つのか、受けてたつ米PGAツアーが勝つのか? そして、今後「マスターズ」を含めて4大メジャー大会にLIVゴルフに移った選手が出場できるのか、今後の動きに目が離せません。