米PGAツアーのレギュラーシーズンは、先週の「ウィンダム選手権」で全日程を終了しました。今週からはフェデックスカッププレーオフシリーズ3連戦が始まります。
シーズンを通して各選手が獲得したフェデックスカップポイントの得点数の上位125名が、プレーオフ初戦の「フェデックスセントジュード選手権」に出場できると同時に、来季のツアーカードを獲得したことになります。
日本人選手としては、昨年10月の「ZOZO選手権」と1月の「ソニーオープン」で優勝した松山英樹だけが来季も米PGAツアーで継続してプレーを続けます。
米PGAツアーのツアーカードを獲得しようと挑んだ金谷拓実、星野陸也、中島啓太(ア)、今平周吾、小平智の5選手は達成することができませんでした。
今週の世界ランキングでは、星野が86位、今平が94位、金谷は115位、中島(アマ)は301位とシーズン開始に50位前後にいた選手も大きく順位を落としました。世界ランキングの特性としてランキング対象試合に出場していい成績を残せないと、どんどん順位が下がります。それが、海外試合へ積極的に参戦し結果が残せなかった金谷と国内2勝はあるものの海外の試合にほとんど出場しなかった今平のふたりの順位の差にあらわれています。
世界ランキング50位以内であれば、4大メジャーやWGCの大会に出場することが可能となりますが、今の4選手の順位ではそれもかないません。米PGAでプレーするチャンスとしては、日系企業がタイトルスポンサーである「ZOZO選手権」、「ソニーオープン」などでスポンサー推薦を得るくらいしかありません。
これから終盤を迎える日本ツアーの大会で実績をあげ、世界ランキングの順位をあげるという手段もありますが、大きくあげることは困難になってきます。たとえば、先週の日本のメジャー大会「日本プロゴルフ選手権」に優勝した堀川が獲得した世界ランキング算出ポイントはわずか16点。しかし、米ツアーの「ウィンダム選手権」の優勝者には42点も与えられます。日本ツアーでの活躍は、活躍するほど世界ランキングには反映されません。
それ以上の懸念材料は、日本ゴルフツアーの会長青木功がLIVゴルフに加入してプレーする谷原秀人他3名の行動を容認したこと(のちに稲盛が加わり、現在4名)です。LIVゴルフが主催する試合に出場したすべてのツアー選手を無期限の出場停止処分にした米PGAとは異なった判断をくだしました。この判断について米PGAツアーとしては、日本ゴルフツアーが自分たちに対して反旗をひるがえしたと理解するでしょう。「あ、そう。われわれ米PGAの動きに同調できないの? 別に構わないけど、今後はLIVゴルフとLIVゴルフが買収したアジアンツアーと一緒に生きていけば、、、」となってしまいそうです。
日本ツアーとその所属プレーヤーの将来を考えると、米PGAツアーとの関係をただちに修復すべきです。そのためには、LIVゴルフに加入した4選手に対するなんらかの処分が必要です。いったん加入を容認した日本ゴルフツアー側の責任が問われることは言うまでもありませんが、、、