米PGAツアーのプレーオフ初戦「セントジュード選手権」で、ウィル ザラトリスがツアー初優勝を果しました。
ザラトリスはいままで米ツアー優勝がありませんでしたが、メジャー大会で優勝争いに何度も加わり、ツアー初優勝がメジャー大会になってもおかしくない強さをもった選手でした。
彼は昨年の「マスターズ」で松山が優勝したときに、最終日追い上げて1打差の2位に入ったのをはじめ、今シーズンの「全米プロ選手権」ではプレーオフでジャスティン トマスに敗れました。「全米オープン」では、72ホール目でバーディーパットを決めていれば、マット フィッツパトリックとのプレーオフに持ち込んで、優勝をたぐりよせることできましたが、わずかにはずしています。
今年1月末の「ファーマーズ インシュアランス オープン」でも、ツアー初優勝をかけてプレーオフを戦いましたが、1ホール目にルーク リストにバーディーを奪われ、2位に終わっています。
今回の大会も、今季1勝をあげているセップ ストラッカとのプレーオフになりました。18番ホールを2度プレーしても勝負がつかず、11番(パー3)に移り、ふたりのティーショットが以下の動画です。
グリーン前部右側に切ってある旗に対して、ふたりのボールは同様にグリーン手前に落ちました。ストライカのボールは縁の石に当たって池に落ちましたが、ザラトリスのボールは何度も石の上ではねながらも池に落ちず、芝と縁の石の間に止まりました。ちょっと信じられないボールの動きです。
ザラトリスは打てるかどうかボールの状況をじっと確認していましたが、ストラッカがドロップゾーンから打った3打目がグリーン奥のバンカーに入ったため、ドロップゾーンから打つことを選択し、3打目をピンから7フィートの位置につけました。彼はこのパットを冷静に決め、ようやく初優勝を達成することができました。
ザラトリスが11番で打ったティーショットのボールの動きを見ていると、ザラトリスのこれまでの努力に対して、勝利の女神が微笑んでくれたように感じたのはわたしだけではないような気がします。