米PGAツアー 来季の改革点

米PGAツアーのシーズン最終戦「ツアー選手権」を前に、コミッショナーのジェイ モナハンが、米PGAツアーが来シーズンからどうかわるか記者会見の席上で発表しました。

まず、PIP(プレヤー インパクト プログラム)に基づいて、米PGAツアーが選んだトップ20人(今まではトップ10名だった)の選手へのボーナスが、総額5000万ドル(67億5千万円、1ドル135円換算)から1億ドル(135億円)に倍増されること。そしてこのトップ20人の選手は来シーズンの試合の中で、PGAツアーが指定した試合を含め最低20試合に必ず出場することが義務づけられました。

PIPについては過去ブログに書いていますのでご一読ください。

https://worldgolfinformation.com/2021/09/02/

https://worldgolfinformation.com/2022/03/03/

これは、トップ選手がLIVゴルフに移籍するのを防ぐための変更ですが、平均的なPGAツアーの選手にとって非常にありがたい改革点も発表されました。

それは、ツアーカードを獲得した選手には50万ドル(6750万円、135円換算)がシーズン終了後に支給されることです。ツアールーキーと失っていたツアーカードを再度獲得した選手にはシーズンはじめに支払われます。ツアーカードを持っているといっても、それは試合に出場する資格があるというだけで一銭にもなりません。2日間戦って予選を通過してはじめて賞金を手にすることができます。予選落ちを繰り返せば収入はゼロなのに、キャディー費用、移動とホテル滞在費など費用はどんどんかさんでいきます。選手にとってこれは非常に助かります。

また、ツアーカードを失った選手が、マンデー予選を勝ち上がったりスポンサー推薦で試合に出るときに、予選落ちをしても経費をまかなうために1試合あたり5000ドルが支給されることも発表されました。

LIVゴルフに対抗するためには、看板であるトップ選手が流出することを防ぐことも重要ですが、約130人で開催されるトーナメントを底辺で支えている多くの一般ツアープレーヤーをサポートする対策が今回加えられました。