米PGAツアーは先週の「ツアー選手権」でシーズンを終了しました。最後の30人の中に残って「ツアー選手権」を戦ったオーストラリア人のキャメロン スミス(29歳)がLIVゴルフに移籍することを発表し、今週LIVゴルフの大会が開催されるマサチューセッツ州ボストンの会場で記者会見に臨みました。
スミスは、今年3月にあった第5のメジャーと呼ばれる「プレーヤーズ選手権」と7月の「全英オープン」に優勝し、世界ランキング2位の選手です。こういうトップ選手が移籍すると、LIVゴルフにとっては断然有利となる反面、米PGAツアーにとっては大きな痛手となります。
スミスが記者会見で述べた移籍の理由は以下のような内容です。
LIVゴルフにゴルフの将来あるべき姿をみた。むかしからほとんど変わらない現在のゴルフトーナメントとは違って、選手はチームとしても戦うので練習場はとてもなごやかな雰囲気だし、会場じゅうに音楽が流れ、早くプレーしたい気持ちである。
LIVゴルフとは、「全英オープン」で優勝する前から接触はあった。米PGAツアー側のローリ マキロイとも、米PGAツアー・コミッショナーのジェイ モナハンとも直接話をしたが、自分の選択に迷いはなかった。
また、LIVゴルフは母国のオーストラリアでも開催されることが重要な要素であった。2015年から米ツアーに挑戦し始めたが、独身ということもあり家族は皆オーストラリアに住んでいて、なかなか会うことができなかった。来季からは定期的にオーストラリアに戻ることができるので、家族と一緒に過ごす時間を持つことができる。 などなど
LIVゴルフ側が、多額の契約金を払ってでもメジャータイトルを最近獲得した選手の引き抜きにこだわるのには理由があります。現在LIVゴルフの試合に出場する選手には世界ランキングの算出のもとになるポイントが付与されません。
LIVゴルフ側は、ポイントを付与してもらうように現在申請中ですが、認めれるかどうかはっきりしません。なので、LIVゴルフの選手の世界ランキングは下がる一方です。
しかし、メジャータイトルを獲得するとその選手は5年間4大メジャー大会に出場することが可能です。世界ランキングが下がって50位以内からはずれても、メジャー大会には出場できます。
LIVゴルフの選手が今後メジャー大会に出場してもし優勝すれば、米PGAツアーに対して優位さを示すことができ、LIVゴルフの評価が高まり、さらに優秀な選手が加入してくるかもしれません。
まだまだバトルは続きます。