米PGAツアーは、2週間前に「ツアー選手権(8/25-28)」でフィナーレを迎えた昨シーズンの年間最優秀選手と新人賞の候補者を3名ずつ発表しました。昨シーズン最低15試合に出場したツアーメンバーによる投票によって最終的に決められます。
年間最優秀選手(ジャックニクラウス賞)の候補に選ばれたのは、スコッティ シェフラー、キャメロン スミス、ローリー マキロイの3名です。今週の世界ランキングで1位から3位までの選手が候補に選ばれました。
シェフラーは昨年までは米ツアー未勝利でしたが、ことしになって2月の「フェニックス オープン」に初優勝してからは怒涛の勢いで、3月に2勝をあげ、4月の「マスターズ」でメジャー初タイトルを手にしました。マスターズ優勝で世界ランキング1位となって以来現在までずっと1位の座をキープしています。
スミスはことし3月第5のメジャー大会と呼ばれる「プレーヤーズ選手権」に勝ち、7月の「全英オープン」で念願のメジャー初優勝を果しました。現在世界ランキング2位ですが、LIVゴルフに移籍してしまったので、米PGAツアーメンバーが最優秀選手に選出することはまずないでしょう。
マキロイは、今シーズン最終戦の「ツアー選手権」優勝を含めて3勝をあげています。しかし、シェフラーのメジャー1勝を含む4勝に対しては少し不利と思われます。ただ、「ツアー選手権」では最終日をシェフラーとふたりで回り6打差を跳ね返して優勝してみせたところに重きをおく投票者もいるかもしれません。また、LIVゴルフからの脅威に対して、一貫して米PGAツアーを声高に擁護した姿勢が評価されるかもしれません。
なので、ゴルフの実績だけならシェフラー、米PGAツアーへの貢献度をするなら断然マキロイということになります。
新人賞(アーノルドパーマー賞)の候補となったのは、トム キム、サヒース ティーガラ、キャメロン ヤングの3名です。
キムは20歳の選手で、8月の「ウィンダム選手権」で米ツアー初優勝をあげました。初日の最初のホールでクワッドラプル ボギー(quadruple bogey, 規定打数より4打多いスコア)を叩きながら優勝したことは語り草となっています。ティーガラは2度ばかり優勝争いに加わりましたがまだ未勝利の選手です。ヤングはツアー優勝はまだありませんが、今年はメジャー大会で優勝争いに加わり「全米プロ選手権」で3位タイ、「全英オープン」2位の実績が評価されての候補者入りです。
キムの米PGAツアー1勝の重みをとるか、ヤングのメジャー大会での2回の優勝争いのほうをとるかということになります。
投票は9月9日17:00(東海岸時刻)に締め切られ、その後発表される予定です。