今週のDPワールドツアー(旧欧州男子ツアー)は、イギリスのウェントワースクラブでフラッグシップ大会(ツアーを代表する大会)である「PGA選手権」が開催されます。
今年の大会はいつも以上にメディアとファンの関心を集めています。というのも、LIVゴルフに移籍した選手のうち、セルジオ ガルシア、イワン ポールター、リー ウェストウッドをはじめ19名の選手が出場するからです。
またそのなかには、いままでDPワールドツアーに出場経験がないアブラハム アンサー、テイラー グーチといった現在の世界ランキングの順位が出場資格を満たしている選手もいます。
LIVゴルフに移籍した選手はLIVゴルフが催す試合に出場しても、今は世界ランキング算出のためのポイントが付与されないため、このままだとランキングが下がる一方なので、「PGA選手権」に出場してポイントを稼ぐのが理由といわれています。
米PGAツアーはLIVゴルフに移籍した選手については無期限の出場停止処分をおこない、もう2度と復帰を認めることはないと強い態度を見せていますが、DPワールツアーのほうは状況が少し複雑です。
DPワールドツアーはLIVゴルフの初回大会がロンドンで開催されたときに、米PGAツアーと歩調を合わせて、LIVゴルフに移籍した選手がDPワールドツアーの大会に出場することを認めないと発表しました。
しかし、一部のツアーメンバーからこの処分は不当だと調停裁判所に訴えをおこされて、裁判所は処分の執行停止を認めました。なので、正式な裁判が来年2月に始まって判決が出るまで、LIVゴルフに移籍した選手はDPワールツアーの試合に出場することが可能です。
しかし、DPワールツアーとしては自らが主催する大会で、LIVゴルフの選手に目立ってもらっては困るので、彼らには大会前の記者会見の場を与えず、LIVゴルフのロゴを身に着けてプレーすることを禁じ、テレビ中継のメインに据える注目組(featured group)からはずすなど対策を講じています。
最終日、栄冠を手にするのは誰か? 注目です。