オーストラリア人のアダム スコット(42歳)が最近メディアの取材に答え、LIVゴルフやそのトップを務めるグレッグ ノーマンについて語っています。スコットは、2013年の「マスターズ」優勝を入れて米ツアーで14勝、欧州ツアーで11勝を挙げている超ベテランプレーヤーです。
スコットにとってノーマンは長い間尊敬してきた同郷の先輩です。彼がおもてに立って創設したLIVゴルフについて、「ノーマンが正しいと信じて進めているので、わたしがとやかくいう問題ではない。確かにいままで男子プロゴルフ界は米PGAツアーを頂点に固まってしまっていたが、そこにこれまで思ってもみなかったことが起こったという印象だ。」
また、LIVゴルフに移籍したオーストラリア出身のキャメロン スミス、マーク リーシマンについても、「彼らはLIVからオファーをもらい、それが自分たちに合っていると判断したから移籍を決意した。いいのではないか。移籍したからと言って、彼らとのいままでの関係が変化したことはない。これまでどおりだ。」
LIVゴルフについては、「ゴルフ界にとって邪道だとは思っていない。お互いが非難しあう今の状況をのり越えて、それそれが前に進んでいけばいいと思う。」
当初、年間試合数の少なさからLIVゴルフに関心を示すようなコメントをして、移籍の噂がささやかれていた自身については、「自分がLIVゴルフに移籍することはない。」ときっぱりと断言し、
「今でも米PGAツアーに身をおいているのは、ここが一番自分に合っているからだ。42歳になった今でも、まだメジャー大会で優勝したいと真剣に考えている。もし、LIVゴルフに移籍してしまえば、それもかなわなくなるかもしれない。」
確かにLIVゴルフに移籍した選手はLIVゴルフの試合に出場しても、世界ランキング算出のためのポイントが付与されていません。そのためどんどんランキングの順位を落としています。
付与されていない理由は、LIVゴルフの試合が、ポイント付与のための条件を満たしていないことがひとつ。そして、世界ランキングを発行している団体の主要メンバーに、米PGAツアーとDPワールドツアーのトップが加わっていることから、そうすんなりと敵対するLIVゴルフを世界ランキングの対象にするとは考えにくいことです。
LIVゴルフは、所属選手の成績が世界ランキングの対象となるように現在申請中で、最近になって所属選手も連名で嘆願書を提出しましたが、世界ゴルフランキング側から回答はありません。世界ランキングは過去2年間の選手の成績をもとに算出されるため、2年が経過すれば選手はランキングの対象外となってしまいます。
この2年間のうちにLIVゴルフ所属の選手に対して何か対策が講じられるのかどうなのか、注目していきましょう。