今週の米PGAツアーは日本からアメリカに戻り、サウス キャロナイナ州で「CJカップ」が開催されます。韓国のスポンサーの名前を冠したこの大会は、もとは韓国で開催されていましたが、コロナ禍で選手の国際間移動が困難になり、その後はアメリカで開催され、今年の大会が3年目となります。
昨年のこの大会で優勝したローリー マキロイが、試合前の記者会見に顔を見せたときにとてもおもしろいことが起こりました。
次に記者会見場にあがるために待機していたトム キムが、質問用のマイクを手にしてローリーに質問をしたのです。
トム キムは、昨シーズンの米PGAツアー終盤の「ウィンダム選手権」で20歳の若さで優勝を決め、今シーズン第3戦めとなる「シュライナーズ チルドレンオープン」でも優勝し、一躍時の人となった韓国人プレーヤーです。
「ローリー、あなたに質問があります。若い選手として多くの優勝を手にするのはどんな感じですか?デビューして長い間ツアーでプレーしてきて、どのようにしてこれまでやってきましたか?」
それに対するローリーの回答は以下のものです。
「一番大切だと私が思うのは、自分の時間をしっかり管理することです。優勝して注目されると、さまざまなひとがいろいろな話を持ちかけてくる。今あなたの着ているものを見るとすでに5社ほどのスポンサーがいるようですね。でも、今あなたがこの場所にいるのはなぜなのか?なぜ米ツアーで2勝することができたのか?なぜそんなにゴルフがうまくなったのか?それはゴルフに多くの時間を注いだからです。練習を重ねたからです。そのことを見失わないことです。」
わたしは先日このブログの中で、トムキムの行く末が少し心配だ、みたいなことを書きました。しかし、このようにトッププレーヤーに謙虚にアドバイスを求めることができるのであれば、大丈夫なのかもしれません。また、マキロイの言葉にはたいへんな重みがあります。
キムはこの大会の予選ラウンドの2日間を、マキロイとリッキーファウラーと回ります。マキロイはこの試合で優勝すれば、スコッティシェフラーを抜いて世界ランキング1位となります。