今週の米PGAツアー大会「CJカップ」が開催されているコンガリーゴルフクラブはサウスキャロナイナ州にありますが、とても特別なコースです。
2000エーカー(東京ドーム約174個分)の広さの松林の中にぽつんと位置するコースは、有名なトム ファジオの設計で、ふたりの大富豪トーマス フリードキン、ボブ マクネアによって造られました。フリードキンはプロサッカーチームのA.S.ローマを所有し、すでに亡くなっているマクネアはかつてアメリカンフットボールのヒューストン テキサンズを所有していました。
設立されたときのこのクラブのメンバーは、フリードキンとマクネアのふたりだけで、マクネアが亡くなった現在ではフリードキンただひとりです。しかし、メンバーのかわりに“アンバサダー”とよばれる約250名のエグゼクティブがいて、プライベートジェットで飛んできてプレーをおこなうそうです。
プロゴルファーでは、ニック プライス、マーク オメーラ、トム ワトソンらがアンバサダーになっており、コース名と同じ「コンガリー基金」への寄付を会費代わりに続け、その基金はコースメンテナンスだけでなく、地域の子供たちのスポーツ振興や学業支援に充てられています。
大富豪がプライベートゴルフ場を創る、その運営を通して地域のこどもたちの成長をサポートする。なんともアメリカらしいというか、すばらしいはなしですね。