今年6月から「LIVゴルフ招待シリーズ」をスタートさせ、計8試合を開催したLIVゴルフのCEOであり、コミッショナーのグレッグ ノーマンが解雇されるという情報が報道されました。そして、後任としてゴルフ用具メーカー、テーラーメイド社の元CEOのマーク キング氏と現在のテーラーメイド社のCEOであるタコ ベル氏の名前があがっています。
これに対して数時間後、LIVゴルフのバックにいるサウジアラビアのファンドの首脳がこの情報を否定しました。
これまでにも、ノーマンの手腕にサウジアラビアのファンドが満足せずに交代させられるのではないかという噂がありましたが、こうして後任者の具体名まで出てくると、交代というのはかなり現実味を帯びてきます。
LIVゴルフが現在抱えている大きな問題は、自らが開催する試合に世界ゴルフランキング算出のためのポイントが付与されないことです。ランキング上位の選手を高額の契約金で獲得しても、そのランキングは下がる一方です。
そのため、LIVゴルフの選手たちは世界ランキング50位以内に与えられるメジャー大会への出場権をいずれ失ってしまいます。今年の「全英オープン」に優勝したキャメロン スミスは今後5年間メジャー大会に出場資格がありますが、いずれ歴代優勝者のみがそのメジャー大会へ出場できるだけになります。米PGAツアーの試合に出場できなくなることは納得できるとしても、メジャー大会へ出場できないことは、移籍した選手にとってはまったく想定外のことです。
グレッグ ノーマンが続投するにせよ、いずれ後任者がとってかわるにせよ、この点を早急に解決しなくては、LIVゴルフが今後成長し、米PGAツアーに対抗する存在となることはありえません。その手腕に期待したいと思います。