蝉川泰河選手は、ことし9月下旬に日本ツアー「パナソニック オープン」で、アマチュアとして優勝し、10月には日本のナショナル オープンであり、メジャー大会である「日本オープン(10/20-23)」でも優勝し、アマチュアで2勝するという快挙を達成しました。
昨年、同様に日本ツアーでアマチュアとして優勝を遂げた中島啓太は、プロ宣言をおこなわずアマチュアのステイタスを保ったまま、「アジアパシフィックアマチュア選手権)」に出場して優勝しました。そして、優勝者に与えられる「マスターズ」と「全英オープン」の出場権を足がかりとして世界の舞台に挑戦しました。
しかし、蝉川は「アジアパシフィックアマチュア選手権」には出場せずに、10月31日プロ宣言をして、日本ツアー終盤の大会へ出場する道を選択しました。日本オープンに優勝してプロ宣言をすると、今後5年間の日本ツアー出場権が与えられることが決め手となったと報道されています。
蝉川は「マスターズ」と「全英オープン」の出場権を取りにいかなかったものの、来年4月の「マスターズ」に招待状が届くのではないかとわたしは思っています。その根拠はかつて石川遼が2009年の「マスターズ」に特別招待された例があるからです。
石川は2007年5月「マンシングウェア オープン」で15歳の若さで優勝し、プロとなった翌年11月の「マイナビABC選手権」で2勝目をあげ、その年の年末に招待状が届き、2009年4月の「マスターズ」に初出場しています。
「マスターズ」は、アジア太平洋地区でゴルフを振興するため、活躍する有望な若手選手を特別枠で招待してきました。2009年からはマスターズ委員会と「全英オープン」を主催するR&Aが中心となって「アジアパシフィックアマ選手権」がスタートしたので、特別枠の状況もすこし変化しているかもしれませんが、蝉川にはその可能性が大きいとわたしは思います。
「マスターズ」への招待状は、毎年12月の初旬に各選手あてに郵送されます。果たして蝉川選手に届いて出場することができるでしょうか?