今年8月に修正された世界ランキングポイントの算出方法の問題点について、まずジョンラウムが批判の口火をきって、今週はタイガー ウッズも同様に批判し、改善されるべきだとコメントしました。
発端は、先月17日から始まったDPワールツアー(旧欧州ツアー)のシーズン最終戦「ツアー選手権」の優勝者に与えられるランキングポイントが、同じ週に米PGAツアーで開催される「RSMクラシック」の優勝者のポイントより少なかったことでした。
「ツアー選手権」には、DPワールドツアーのシーズンを勝ち抜いてきた50名の選手が出場し、その中には世界ランキング上位25名のうち7名が出場していましたが、「RSMクラシック」のほうには、25位以内の選手の出場はゼロでした。なのに、「RSMクラシック」の優勝者には38.3ポイントが与えられ、「ツアー選手権」の優勝者にはわずか21.8ポイントです。
世界トップ選手がより多く集まっているのに、与えられるポイントが少ない。これが選手たちの不満の理由でした。なぜそうなるかというと、これまでは世界ランキング200位以内の選手が何人いるかでポイントが決まっていましたが、現在は出場選手ひとりひとりの評価をもとにポイントが算出されるようになったためです。50名しか出場しない「ツアー選手権」よりも、150名前後のフルフィールドで競われる「RSMクラシック」のほうが、優勝者に与えられるポイントは多くなります。
この説明でしぶしぶ納得する選手もいれば、納得しきれない選手もいます。そんなところに今週おこなわれている試合であらたな火種が発生しました。
わずか20名のトッププロが出場している「ヒーロー ワールドチャレンジ」の優勝者に与えられるポイントは、29.84。オーストラリアでフルフィールドで開催されている「全豪オープン」の優勝者が獲得するポイントは10.26です。
今度は150名前後の選手が出場して競われている「全豪オープン」の優勝者の得るポイントは、「ヒーローワールドチャレンジ」の優勝者のポイントのわずか3分の1です。
このように同じ週に開催される大会どうしで、与えられるランキングポイントを比較してみると、改正された世界ランキングシステムには、整合性がないというかうまく説明できない点があるようです。今後の動きに注目です。