谷原秀人、来年も選手会会長を!

先週おこなわれた日本男子ゴルフツアー最終戦「JTカップ」は谷原秀人が優勝し、今日の全国紙朝刊に、谷原が使用していたクラブメーカーPRGRが、以下の全面広告を掲載した。

日本経済新聞より

まず、驚きは紙面がカラーではなく白黒であったことである。これまで特に女子プロ選手が優勝した時は、全紙面カラーで選手の所属先や使用器具メーカーが、選手を讃える広告を掲載していた。しかし、今回は白黒で、スポンサーは厳しい世論を意識しながら広告を掲載したということであろう。

谷原は今年選手会長の立場でありながら、その責務を投げ出して6月から新しく創設されたLIVゴルフの試合に出場した。特に6月の「日本プレーヤーズ選手権」は、選手会が主体となって、前任の選手会長らが尽力して新たに創設した大会で、選手会長の役割は非常に大きいものであったはずである。しかし、谷原は大会期間中海外にいた。

10月末に開催された「PGA選手権」では、谷原に対して選手会長としての責任を果たしていないので、お願いだから出場しないでほしいとタイトルスポンサーからクレームがつき、出場を取りやめた。

「日本プレーヤーズ選手権」は、スポンサーであるサトウ食品が現在半ば義理で務めているような大会で、日本ゴルフツアーはまだ来年のツアースケジュールを発表していないが、来年開催されるのかどうか非常に疑わしい。もし開催が中止されることになれば、谷原の責任は大きく問われることになるだろう。

谷原がもし、「勝てば官軍」という言葉があるように、シリーズ最終戦という一番大きな大会で優勝してしまえば、すべて帳消しになると考えているとしたら、それは大きな間違いである。大会関係者やファンは谷原の言動をしっかり見ている。

谷原はLIVゴルフの試合に出たため、米PGAツアーが主催する試合には今後一切出場できない。現在は処分の差し止め請求が認められているのでプレーは可能だが、来年早い時期にDPワールドツアー(旧欧州ツアー)からも締め出されるはずである。アジアンツアーはLIVゴルフのバックにいるサウジ系ファンドによって今年買収された。

谷原が今後プレーを続けようとするなら、彼にはもう日本ゴルフツアーしか残っていない。ならば、これまでの一連の行為を反省し、謝罪しなければ、日本ゴルフ界から受け入れてもらえないのではないか。これからも日本ツアーでプレーを続けていくんだという気持ちを周囲に理解してもらうためには、来年も選手会長を引き続きつとめて、1年間日本男子ゴルフ界のために骨を折るべきである。