12月後半になってから、スポーツ イラストレイティット社の電子版が選ぶ今年のゴルフ20大ニュースをお伝えしているが、第15位にはイギリス人マット フィッツパトリック(28歳)が入った。
フィッツパトリックは今年の「全米オープン」を優勝し、初めてとなるメジャータイトルを手にした。「全米オープン」最終日の最終72ホールで、勝負を決するすばらしいショットを放った。
フィッツパトリックは最終日のプレーを、首位でともに並ぶウィル ザラトリスと最終組でスタートした。そして最終18番ホールをむかえたとき、フィッツパトリックはザラトリスにわずか1打リードしていた。
しかし、18番でティーショットをフェアウェーにおいたザラトリスに対して、フィッツパトリックは左のバンカーにつかまってしまう。もしフィッツパトリックがこのホールでボギーをたたき、ザラトリスがパーであがればプレーオフとなり、ザラトリスがバーディーを奪えば、ザラトリスの優勝となる局面。ここでフィッツパトリックが放った渾身の一打が動画のショット。
その後ザラトリスはパーオンには成功したものの、バーディーパットをわずかに左にはずしてしまい、フィッツパトリックの優勝が決まってしまう。
フィッツパトリックはこれまでDPワールドツアー(旧欧州ツアー)で7勝をあげているが、どうしても米PGAツアーでは勝てなかった。そのためDPワールドツアーでは勝てるが、米PGAツアーでは勝てない選手と少し軽く見られていたが、2013年には「全米アマチュア」のタイトルを獲得しており、もともとポテンシャルは非常に高い選手であった。
フィッツパトリックは、今年を世界ランキング10位の位置で締めくくる。来年イタリアのローマで開催される「ライダーカップ」では、ローリー マキロイ、ジョン ラウムらとともにユーロチームを支える主力選手のひとりであることは間違いない。