今年顕著な活躍をしたスポーツ選手をたたえるため、日本には某新聞社が制定している「日本スポーツ大賞」があるように、イングランドにはBBC放送局がつくっているスポーツ大賞(BBC’s Sports Personality of the Year)がある。
ことし受賞対象者としてノミネートされたスポーツ選手の中に、6月に開催されたメジャー大会「全米オープン」に優勝したイギリス人マット フィッツパトリックの名前がなかったことが波紋を広げた。フィッツパトリックについては、12月19日のブログに書いているので、ご一読を。
2022年12月19日 | 海外ゴルフ最新情報 (worldgolfinformation.com)
ノミネートされた選手は6人で、女子プロサッカー選手のベス ミード(Beth Mead)、クリケット選手のベン ストークス(Ben Stokes)、ビリヤードプレーヤーのロニー オサリバン(Ronnie O’Sullivan)、女子体操選手ジェシカ キャディロブ(Jessica Cadirove)、カーリングのイングランドチーム主将イーブ ミュアヘッド(Eve Muirhead)、そして陸上中距離選手のジェイク ライトマン(Jake Wightman)だった。
結局大賞に輝いたのはベス ミード選手だったが、受賞対象者の中にフィッツパトリックの名前がないことに、SNS上には不満の声が多くあがり、LIVゴルフへ今年移籍したイワンポールターは強い調子でこの賞を非難した。
これまでゴルフ界からこの大賞を受賞した選手にはニック ファルドがいて、彼が1989年に「マスターズ」を初優勝したときだった。また、2013年にジャスティン ローズが「全米オープン」を制覇したときは、ノミネートされたが大勝は逃した。
ゴルフ選手、ゴルフファンとしては、ゴルフのメジャータイトルの歴史、難易度を知っているだけに、当然ノミネートされるべきだと考えてしまうが、別のスポーツ界の偉業が優先された形だ。確かに種類の異なるスポーツの成果を比較して客観的に順位を決めることは非常に難しい作業である。
しかし、もしフィッツパトリックが、今年「全米オープン」以外に米PGAツアーでもう1勝をあげて、年間2勝していたら、間違いなくスポーツ大賞の候補に選ばれていたであろうし、大賞を受賞したとしてもおかしくなかったはずだ。
まだ28歳と若いフィッツパトリックに、この大賞に値する活躍を今後期待したい。