第7位 グレッグノーマン

スポーツイラストレイティット社電子版が選ぶ今年のゴルフ界20大ニュースの第7位はグレッグ ノーマン(67歳)である。今年男子プロゴルフ界を割るかたちで創設されたLIVゴルフのCEO兼コミッショナーである。

サウジアラビア国営ファンドの潤沢な資金をもとに、米PGAツアー、DPワールドツアー(旧欧州ツアー)で活躍する選手を破格の契約金と複数年契約で引き抜き、6月のロンドン大会を皮切りに8試合が開催された。

サウジアラビアでは、国民に基本的人権が十分に保障されておらず、同性愛は認められず処刑の対象となっている。また数年前には体制に批判的なジャーナリスト カショギ氏が皇太子の指示によってトルコで暗殺された。こういったことに対する国際的な批判をかわすため、サウジアラビアは大きなスポーツイベントを主催している。

LIVゴルフ創設もその一環とみる関係者は多く、LIVゴルフに移籍した選手がもらう契約金、賞金は血で汚れていると批判されることもあった。また、アメリカという国は基本的人権が保障されていない国に対して非常に厳しい態度をとるため、アメリカ国内で開催されたLIVゴルフの試合会場近くでは抗議活動がおこなわれた。

11月にノーマンが更迭され、元テイラーメイド社CEOマーク キング氏がLIVゴルフの代表になるという情報が流れた。LIVゴルフ側が即座にそれを否定したので、創設2年目となる2023年もノーマンがLIVゴルフを率いることになる。

LIVゴルフが今後どんな動きをしかけてくるか目が離せない。