6位 キャメロン スミス

スポーツイラストレイティット社電子版が選ぶ今年のゴルフ界20大ニュースのうち第6位となったのは、オーストラリア人キャメロン スミス(29歳)だ。

LIVゴルフサイトより

スミスは今年7月の「全英オープン」に優勝し、初めてとなるメジャータイトルを手にした。その後米PGAツアーのシーズン最終戦「ツアー選手権」が終了するのを待って、LIVゴルフに移籍することを表明した。

今年はスミスにとって大ブレイクの年になった。1月におこなわれた米PGAツアー「セントリー トーナメント」で幸先よく優勝を決め、3月には第5のメジャー大会と呼ばれる「プレーヤーズ選手権」も制覇し、その翌月の「マスターズ」でも3位に入った。

「全英オープン」を優勝した直後には、世界ランキングを2位まで順位をあげ、LIVゴルフに移籍してからも9月におこなわれた第5戦で優勝し、11月には母国に戻って「全豪プロ選手権」に勝利して年間5勝目をあげた。

もしスミスがこの絶好調さを維持し続けて、2023年におこなわれる4つのメジャー大会で優勝すれば、間違いなくLIVゴルフと米PGAツアーの勢力図を大きく塗り替えることになる。

現在LIVゴルフの大会には、世界ランキング算出のためのポイントが付与されていないので、LIVゴルフ所属の選手のランキングは下がる一方で、いずれ歴代優勝者を除きほとんどの選手がメジャー大会への出場資格を失ってしまう。

仮にスミスが優勝すれば、メジャー大会に優勝できる能力を持った選手が世界ランキングの対象になっていない。そんな優秀な選手を排除して作成された世界ランキングに果たしてどんな意味があるのだろうか?

このような考えが主流となれば、LIVゴルフに対しても世界ランキングポイントを付与するようになるかもしれない。そうなればLIVゴルフに移籍した選手にもメジャー大会へ出場するチャンスが生まれてくる。

LIVゴルフにはスミスのほかにもまだ、ダスティン ジョンソン、ブルックス ケプカらのメジャー優勝経験のある有力選手がいる。まずはこの選手たちが、2023年「マスターズ」でどんなプレーをするのか目が離せない。