米PGAツアー 「セントリートーナメント」

新年明けましておめでとうございます。本年もご愛読よろしくお願いいたします。日本までなかなか伝わってこない海外のゴルフ情報を、今年もいち早くお伝えしていきたいと思っております。

早速米PGAツアーのはなしです。日本ではまだ「松の内」期間中で、正月気分が抜けない1月5日からハワイで「セントリー トーナメント」がスタートします。

米PGAツアーは今シーズンのスケジュールの中から、13試合を選んで格上げをして、大幅に優勝賞金、大会賞金金額を増額しました。そして、トップ選手にはこの13試合への出場を義務づけ、「セントリー トーナメント」もこの13試合のひとつになります。

この大会への出場者は、シーズンではなく暦でいう2022年におこなわれたトーナメントに優勝した選手と昨シーズンの最終戦「ツアー選手権」まで勝ち残った30名の選手です。松山英樹も出場します。

米PGAツアーは、LIVゴルフに対抗するため1年を通して続くシーズンのなかで13試合は、トップ選手が勢ぞろいし、最高レベルのプレーのなかで優勝が競われるようにし、会場への観客動員数とテレビ視聴率のアップをはかります。今回の大会も世界ランキング上位20人のうち17名が出場します。

しかし、現在世界ランキング1位のローリー マキロイは、この大会を欠場することを発表しました。トップ選手に出場が義務づけられている13試合のうち、1試合だけ個人の都合で欠場が認められるという規定があるためで、マキロイは早速このカードを切ったことになります。

非常に賢明なカードの切り方です。というのは、西洋出身の選手にとってクリスマスは1年のうちで1番大きいイベントです。いつもは遠征でなかなか一緒に過ごせない家族と時間をともにして、リラックスすることができる時期です。

しかし、その直後にすぐ試合が組まれていると、リラックスした体を大会に出場してプレーできるレベルまで持っていくための準備期間を十分とることができません。

目下世界ランキング1位であるマキロイの現在の最優先目標は、3か月後に始まる「マスターズ」での優勝です。2014年の「全米プロ選手権」を優勝して以来、8年以上も手にしていないメジャータイトルです。

そのためには、「セントリートーナメント」は欠場して、4月6日から始まる「マスターズ」に照準をあわせて体をつくりながら、2つ3つ大会に出場して実戦感覚を取り戻していくほうが、目標達成への正しいルートと判断したのでしょう。

今年の「マスターズ」でマキロイがどんな成績をあげるのか楽しみにしましょう。