米PGAツアーの「ホンダ クラッシック」は、アメリカ人クリス カーク(37歳)が2015年の優勝以来約8年ぶりとなる米ツアー5勝目をあげた。2015年には世界ランキングを自己ベスト16位まであげ、プレジデント カップのアメリカ代表にも選出された選手だが、2019年に自らがアルコール依存症とうつ病を患って無期限の休養に入ることを発表した。
その後、米ツアーの手厚いリハビリプログラムに沿って徐々に試合に出場し始め、昨年の「全米プロ選手権」では5位、今年に入って1月の「ソニーオープン」で3位、「アメリカンエクスプレス」でも3位タイと優勝争いにからむまで調子をあげてきていた。
上の動画はカークがプレーオフ1ホール目(パー5)に3打目をベタピンとして優勝を決定づけた1打。
ふつうだったら、世界トップレベルのアスリートがアルコール依存症とかうつ病になると、もう2度とそのレベルにもどってくることはないと思うのだが、アメリカのスポーツ界では、しばしばカークのような奇跡の復活劇にお目にかかることがある。
これまでもこのブログで書いてきたが、2度の心臓移植を受けながら今もプレーを続け、2014年の「全米オープン」では2位に入ったエリック コンプトン。イップスを克服してツアー優勝を飾ったブレンダン トッドなど、、
2019年11月7日 | 海外ゴルフ最新情報 (worldgolfinformation.com)
アメリカ人のメンタルが強く逆境をはね返してしまうのか、心をケアする医療が数段に進んでいるからなのか、あるいは家族を含め周囲から強いサポートが受けられるためなのか?おそらく、そのすべてが少しずつ寄与しているのだろうが、観戦する人のこころを打つ選手があらわれてくる。
また、そういったすばらしい選手をしっかりと報道していくスポーツジャーナリズムが発達しているから、われわれファンは接することができる。