金谷選手とロゴマーク

今月アジアンツアーの大会「インターナショナルシリーズ オマーン」で金谷拓実が海外で初優勝したことは2月13日付のブログで書いた。

2023年2月13日 | 海外ゴルフ最新情報 (worldgolfinformation.com)

この優勝をうけて、2月17日付の日経新聞朝刊には以下の全面広告が掲載された。

日経新聞より

スポンサーのひとつであるSONPOひまわり生命が優勝を祝する広告を打ったのだ。これまでも所属する選手やクラブ契約を結ぶ選手が優勝したときは、同様の広告が入るのでこの広告自体はめずらしいことではない。なので、多くの読者はなんの違和感もなくこの広告を眺めたに違いない。

しかし、ちょっと待ってほしい。金谷が優勝したのは日本国内ツアーではなく、アジアンツアーの大会のひとつで、中東のオマーンで開催された試合である。それなのに、スポンサーは金谷の帽子の側面と左腕にある日本語のゴロマークがはっきりわかる写真を誇らしげに掲げている。

問題は、なぜ海外の試合に出場している選手が日本語のスポンサーロゴマークをつけているのか?いや、着けさせられて試合に出るのかということである。

海外の試合で選手のユニフォーム、バッグなどの所持品に使用される言語はほとんどの場合英語に限られる。これが国際標準である。韓国、中国、日本のスポンサー企業だけは、母国語のロゴを選手に強要し、みずからの利益のことばかり優先するが、標準から大きく逸脱している。

というのは、コースで観戦するギャラリー、テレビで試合をみる視聴者には意味が全くわからないからである。わからない文字が使用されているということは、見ていてけっして気持ちのいいものではない。全然わからないけど、どこかのスポンサーの名前だろうと推測ぐらいできそうだが、中には宗教的、道徳的に悪意のあるメッセージを意図的に使用するやからがいないとも限らない。しかし、英語のアルファベット26文字で書かれたロゴ、文字であればそういった不安は払しょくされてしまう。

全面広告の下の部分、トロフィーを持った金谷選手の写真を見ていただきたい。バックのパネルには、大会名、関連団体の名前があるが、アラビア文字で書かれたものの下にはちゃんと英語表記がなされ、その意味を理解することができる。開催国として母国語をやむなく使用する場合は英語を必ず併記する。これが国際標準である。

SONPOひまわり生命が、中東オマーンで営業活動しているとは思えないし、「ひまわり生命」の意味がわかる人もオマーン国内には皆無であろう。今回の紙面広告のように、金谷選手が海外で輝かしい活躍をしたときに、日本にいる日本人消費者に訴えかけるしか方法はない。

広告のなかのメッセージにはこう書いてある。「世界を目指して挑戦し続ける金谷選手を応援していきます。」ならば、日本語のロゴをつけて海外の試合に出場させるという国際的に通用しない行為は早急に改めてほしいと思う。金谷選手のためにも、、、