ゴルフの聖地セントアンドリュース オールドコースの18番ホールには有名な橋がかかっている。コースを横切るクリーク(スコットランド地方ではバーンburnと呼ばれるようだが)にかかる橋で、スイルカンブリッジ(Swilcan bridge)と呼ばれ、オールドコースの象徴的な場所となっている。
これまでは歴代チャンピオンの資格で出場していたが、年齢的にこのセントアンドリュースでプレーすることを最後にしようと決めた選手が、この橋でコースに別れを告げ、クラブハウスをバックに記念撮影をすることが恒例となっていた。
1995年にはアーノルドパーマーが、そして2005年の大会ではジャックニクラウスが記念写真を撮った。
この橋の両たもとをごくごく最近R&Aが改修工事をおこなった。ひろいコースであるがすべてのゴルフファーがプルカートとともにこの橋を渡って最終グリーンへ向かうので、橋の両側のフェアウェーがひどく荒れてしまう。そのため以下の写真のような改修をおこなった。
しかしSNSに写真がアップされると同時に、ファンのみならずプロからも批判が殺到し、R&Aは改修工事をとりやめて、もとに戻すと発表した。
このスイルカンブリッジができたのは約700年前だと言われており、これまで約700年使われ続けてきたかたちを、今変更する意味が本当にあるのか?
あやま(過)ちてはあらた(改)むるにはばかる(憚る)ことなかれ という言葉どおりR&Aの決断はすばやいものだった。