今週の米PGAツアーは、世界ランキング64位までの選手に出場資格がある「マッチプレー」がテキサス州で開催されている。昨年の優勝者は現在世界ランキング1位のスコッティー シェフラー。
64名の選手が16のグループに分かれ、3日間かけて各選手が総当たり3試合のマッチプレーをおこない、上位者1名(合計16名)が、決勝トーナメントに勝ち進む形式である。
この大会も今年から導入された「格上げ大会」のひとつなので、昨年よりも大会賞金総額が2000万ドルに増額され、優勝賞金は350万ドル(4億5500万円、1ドル130円換算)となる。
決勝戦で敗れた2位の選手は、220万ドル。3位決定戦がおこなわれ、勝って3位となった選手は142万ドル。4位の選手は114.5万ドルを受け取る。そして、
ベスト4へ残れなかった選手4名には77万ドル
ベスト8へ残れなかった選手8名には36.5万ドル
最下位の64位の選手にも6万5千ドル(845万円)が支払われる。
この大会はタイトルスポンサーであるPCメーカー、デルとのスポンサー契約が今年で切れ、来年以降は開催されないことがすでに決まっている。しばらくは米PGAツアーのスケジュールからマッチプレー形式の試合が姿を消すことになる。
マッチプレー形式の大会は、試合が進むにつれて選手の数が少なくなっていき、最終日は決勝と3位決定戦の2試合だけなので、4名の選手しかプレーをしない。4名だけのためにファンがわざわざ会場に足を運んでくれるのか、またテレビ中継する場合にはコンテンツが少なすぎるという問題がある。
さらに、勝負ごとなので人気や知名度のあるトップ選手が勝ち残るとは限らない。あまりなじみのない選手が勝ち残ると観客動員数、テレビ視聴率が上がらないという問題もある。
相手とのかけひきのなかで、ホールごとに勝敗をきめ、その勝ち負けの数で競うマッチプレー。ある意味ゴルフのだいご味でもあり、米ツアーからなくなるというのは少しさびしい気がする。