LIV移籍ゴルファーへの処分

DPワールドツアー(旧欧州男子ツアー)は、昨年6月にLIVゴルフが初めての大会をロンドンで開催した際、出場したツアーメンバーに対して、罰金を科しDPワールドツアーの試合への出場停止処分を下した。

この処分を不服としたイワン ポールター、リー ウェストウッドら一部のツアーメンバーは、処分の無効をただちにスポーツ調停裁判所に訴えた。結果処分の仮差し止めが認められ、LIVに移籍した選手はその後もDPワールドツアーの試合に出場することが許されていた。

この裁判の審理がようやく今年2月から始まり、このほど判決が出るはこびとなった。メディアの報道では、判決はDPワールドツアーの処分、つまりLIVに出場した選手に対して罰金を科したことと、DPワールドツアーの大会へ出場停止としたことは不当とは言えないとDPワールドツアーを支持するものとなる。

これによって、LIVゴルフの大会に出場した選手は、今後一切DPワールドツアーが主催する試合に出場することができなくなる。米PGAツアーはすでにLIVゴルフに出場した選手に対しては無期限の出場停止処分にしており、2つの大きなツアーから完全に締め出されることになる。

また、この判決によってDPワールドツアーと米PGAツアーが共同主催し、ユーロ国出身の選手とアメリカが対戦する「ライダーカップ」にLIVゴルフのメンバーは出場することができなくなってしまった。ことしは「ライダーカップ」が開催される年であり、イタリアのローマで9月に始まる。

もし判決がLIVゴルフの選手に有利なものであったなら、DPワールドツアーが主催する試合に出場することが今後も認められ、ライダーカップ出場資格ポイントを稼ぐことが可能になって、実績をあげればライダーカップに出場できたかもしれなかったが、完全にその道が絶たれたことになる。

これまでの「ライダーカップ」で活躍してきたセルジオ ガルシア、イワン ポールター、リー ウェストウッドといった大物ベテランプレーヤーがこぞってLIVに移籍したため、今年のユーロチームは大苦戦が予想される。