全米プロ選手権 3日めを終えて

今季メジャー第2戦「全米プロ選手権」は、大雨のなか3日目のプレーを終了した。

最終日を残して首位に立ったのは、悪天候のなかでこの日のベストスコア、4アンダー66を出したブルックス ケプカ(33歳)である。

ケプカは先月の「マスターズ」においても、最後までジョン ラウムと優勝争いを演じ、2位タイに入った。また、この「全米プロ選手権」は2018年、2019年に連続優勝している相性のいい大会である。

これまでも、メジャー大会のコースセッティングのように、難しければその分闘志が湧いてくると公言し、米ツアー通算8勝のうち4勝がメジャー優勝という、メジャー大会を得意とする選手である。

ただ、昨年LIVに移籍してからは試合が3日間(54ホール)となったことで、それに慣れてしまって、4日目に果たして体力が持続するのか少し不安視されている。さらに33歳という年齢が、最近は20歳代の選手が優勢という最近の傾向のなかで、どうだろうかという点もある。

しかし、過去数年間をみても米ツアーでコンスタントに勝ち星を重ね、メジャータイトルも持っているダスティン ジョンソン、フィル ミケルソンら30歳代以上の選手がメジャー優勝した例があるので、ケプカの最終日のプレーに注目である。もしケプカが優勝すれば、LIVゴルフ移籍選手による初めてのメジャー優勝となる。

2位には、ノルウェー人ビクター ホブランド(25歳)とカナダ人選手コーリー コナーズ(31歳)のふたりが入った。

ホブランドはオクラホマ州立大学の学生だった2018年に「全米アマ」のタイトルを獲得した逸材で、2019年にプロとなり翌年には米ツアーで初優勝を果たした。これまで米ツアー3勝しているが、すべてアメリカ国外(プエルトリコ、メキシコ)の試合で、トップ選手が出場していない大会であることが少し弱み。ただ、最近のメジャー大会では最終日に優勝争いに顔を出すようになってきており、若さを生かして初となるメジャータイトルを手にすることができるか注目である。

コナーズは、今年の「マスターズ」直前におこなわれた「バレロ テキサスオープン」に優勝して米ツアー2勝目をあげた選手なので調子はいい。しかし、この試合はマスターズ直前の試合とあって、トッププロの多くが出場していない。コナーズは現在世界ランキング29位である。最終日どんなプレーをするのか。

4位にいるブライソン ディシャンブー(29歳)については、メジャータイトル保持者であるので決して侮れないが、LIVに移籍してからの戦績をみると今回は優勝には手が届かないとみる。一昨日のブログに詳しく書いた。(下のカレンダーに日付をクリック願いたい)

そして、5位タイには当ブログで優勝すると予想したスコッティ シェフラー(26歳)がいる。首位とは4打差あり、難しいコースセッティングのなかではちょっと厳しそうであるが、頑張ってほしい。

最終日の天候は、ときどき小雨が降るかもしれないが、おおむね晴れの予報となっている。いい試合を期待したい。