今週の米PGAツアーは「AT&Tバイロン ネルソン」が、テキサス州ダラスで開催される。
地元出身のジョーダン スピース(29歳)が左手首の怪我のため大会を欠場すると発表した。
スピースは、この大会のタイトルスポンサーである通信会社AT&Tとスポンサー契約を結んでいるので、本当なら何があっても出場して、大会を盛り上げる立場にある選手である。
スポンサーには事前に了解を得ての欠場の発表であろうが、来週開催される今季メジャー第2戦「全米プロ選手権」を見据えて、大事をとったものと思われる。
スピースこれまで、マスターズ(2015年)、全米オープン(2015年)、全英オープン(2017年)と3つのメジャータイトルを手にしているので、もし全米プロ選手権に優勝すれば、キャリアグランドスラムという偉業を達成することになる。
これまでにキャリアグランドスラムを達成している選手は、ボビー ジョーンズ、ジーン サラゼン、ベン ホーガン、ゲーリー プレーヤー、ジャック ニクラウス、タイガー ウッズの6名しかおらず、達成すればこのレジェンドたちの仲間入りをすることができる。
スピースは現在世界ランキング10位で、先月の「マスターズ」では優勝争いには加われなかったが、最終的に優勝したジョンラウムと5打差の4位タイに入った。その翌週におこなわれた「RBCヘリテージ」では優勝争いを演じたが、惜しくもプレーオフで敗れて2位となっている。
彼は先週の「ウェルズファーゴ選手権」では予選落ちを喫したものの、調子そのものはよく2017年の「全英オープン」以来6年間遠ざかっているメジャータイトルを視野に入れている。
以下の動画に見られるような、変則的なプリショットルーティン(ショット前の動作)を最近はおこなわなくなって、ショットも安定してきたのだろう。
来週18日から始まる「全米プロ選手権」で、ジョーダン スピースがどんな活躍をみせるか楽しみである。