今シーズンから米PGAツアーが導入した「格上げ大会」はこれまでに、1月の「セントリートーナメント」、2月の「フェニックスオープン」、「ジェネシス招待」、3月の「アーノルドパーマー招待」、「WGCマッチプレー」、4月の「RBCヘリテージ」、そして先週「ウェルズファーゴ選手権」がおこなわれた。
トップ選手には「格上げ大会」への出場義務があり、欠場は1大会しか認められない。2大会以上欠場すると、昨シーズンの実績、貢献度に応じて支給されるボーナスが減額されてしまう。
今シーズンはまだ「格上げ大会」として、6月の「メモリアルトーナメント」、「トラベラーズ選手権」が残っているが、これまでの大会については、トッププロがこぞって出場するため、レベルの高いプレーが展開されておおむね評価は高く、ファンとしても観ていておもしろい。
米PGAツアーはすでに来シーズンの概要を発表している。それによると来シーズンの「格上げ大会」に出場できる選手は、今シーズン終了時のプレーオフで勝ち残った60名に限られてしまう。そして、「格上げ大会」は予選カットなしの大会になる。大会賞金総額が大幅に増額された上に、出場者が限られ、そして予選カットがなくなる。
今シーズン実績をあげて上位60名の中に入れば、来シーズンは多額の賞金が保証される。反対に残れなかった選手は、出場機会が少なくなり、獲得賞金も少なくなってしまう。
LIVゴルフの出現によって選手を奪われる脅威に直面した米PGAツアーは、LIVゴルフと同様に少数のエリートゴルファーを手厚くもてなす体制に変貌していく。