米ツアー「メキシコオープン」最終日のバックナインでは、出場選手の中で世界ランキングが1番高いジョン ラウムが、2番目に高いトニー フィーナウを追い上げる展開となった。ラウムが15番でバーディーを奪って、3ホール残して3打差に迫った時点ではまだ勝敗の行方はわからなかった(次の動画)
しかし、ラウムが17番(パー3)で、風の計算を誤ってショートし、グリーン手前からの2打目をピンに寄せ切れず、2パットボギーとしたところで、勝負は決まった。
4打差に開いた最終ホールで、ラウムはバーディーを奪ったが、パーでホールアウトしたフィーナウが24アンダーのスコアで、米ツアー6勝目をあげた。フィーナウは世界ランキングを16位から11位に上げ、自己ベストの9位に近づいた。
この大会の結果をみて、世界ランキングの順位というのは、ひとりひとりの選手の現時点での実力を本当に正確にあらわしているということを改めて実感させられる。出場選手の中で他の選手とは格段に順位が高いフィーナウとラウムの2人が最終日に優勝を争った。世界ランキングの順位は決してうそをつかない。
ただ、ひとつ留意すべき点は、2年のスパンで計測される世界ランキングに実力が反映されるよりも早く、急激に実力をつけてくる選手が時々いることである。たとえば、この大会でフィーナウとラウムと一緒に最終日最終組を回り、4位となったアクシェイ バーティア(21歳)のような選手である。
バーティアは2019年プロに転向し、昨年下部ツアーで1勝をあげ、今年3月に開催された米PGAツアー「プエルトリコ オープン」で2位に入ったことで、特別一時ツアーカードを獲得しプレーしている選手だ。赤丸急上昇中で、米PGAツアーでの初優勝が期待される。