カナディアン オープン

今週の米PGAツアーは、カナダのナショナルオープンである「RBCカナディアン オープン」が、オンタリオ州トロントで開催される。今シーズンから導入された「格上げ大会」ではないので、トップ選手の多くは出場していないが、昨年この大会で優勝したローリー マキロイは、ディフェンディング チャンピオンとして出場する。

先週の格上げ大会「メモリアル トーナメント」で優勝したビクター ホブラントが獲得した世界ランキングポイントは64.72であるが、今週の大会の優勝者には38,77しか与えられない。優勝の価値がランキング上は約6割となる。

トップ選手の多くが不在で関心がやや低い大会となるが、ひとり注目の選手がプロデビューする。大学生のラドビグ アバーグ選手である。彼については5月31日のブログにくわしく書いた。ご一読を

https://worldgolfinformation.com/2023/05/31/

大学時代のめざましい成績によって米PGAツアーカードを獲得し、「カナディアン オープン」がプロデビュー戦となる。

先週の米LPGAでは、スタンフォード大学の学生ローズ ザンが、プロに転向して初めて出場した「ミズホアメリカズオープン」で見事優勝した。

その翌週のことなので、どうしてもアバーグに対しても同様に大きな期待がかかる。そのプレッシャーに耐え、どこまで自分の力を出し切れるか、注目である。

予選通過して終わるのか、トップ10入りと上位入賞を果たすのか、さらには最終日バックナインで優勝争いに加わることができるのか?

アバーグにとっては今週の大会にトッププロがほとんど出場していないことは非常に幸いなことである。あす8日から4日間目が離せない。

なお、昨日お伝えした米PGAツアーとDPワールドツアーが、LIVゴルフを運営するサウジアラビアの国営投資ファンドと一緒に新たな組織を創って、ゴルフツアーを開催するというニュースだが、これについてはアメリカ司法省が動き始めたと報道されている。米PGAツアーに対立するLIVゴルフが生まれてわずか1年で、競合する両者が手を組む。自由競争が阻害される疑いがあるということだろう。推移を見守りたい。