グレッグノーマンどうなる?

LIVゴルフを財政的にバックアップしてきたサウジアラビアの国営投資ファンド(PIF,public investment fund)と米PGAツアー、DPワールドツアーが一緒になって新たな組織を創り、ゴルフビジネスを運営するというニュースは全世界に衝撃を与えた。

この重大なニュースは、米PGAツアーのコミッショナーであるジェイ モナハン氏とPIFの代表ヤシル アルルマヤン氏が記者会見をおこない発表された。

これまでLIVゴルフのコミッショナーとして、LIVゴルフの立ち上げと定着に尽力してきたグレッグ ノーマンがどう処遇されるのか注目が集まるところである。ノーマンは米PGAツアーと激しく対立するなかで、ジェイ モナハンやローリー マキロイら有力選手と非難の応酬を繰り返し、LIVゴルフの存在を強くアピールしてきた。

PIFのアルルマヤン氏は、ノーマンには記者会見の直前に電話でこのことを伝えたと述べ、ノーマンが今回の事業統合にはまったく関与してこなかったことを認めた。事実、今回はLIVゴルフではなく、その背後にいるサウジ国営ファンドと米PGAツアー、DPワールドツアーによる事業統合である。

ノーマンはこれでLIVゴルフコミッショナーの役割を終え、どうも新組織では新しいポジションが与えられないようである。これまでにもノーマンがコミッショナーを解任されたというニュースがSNS上に流れ、PIFがそれをあわてて打ち消すといったことがあり、両者の関係はぎくしゃくしていたようだ。

新組織の会長にはアルルマヤン氏がなり、CEOにはジェイモナハン氏がなることは発表されたが、どんな組織になって、どんな形でツアーを運営していくのか?現在真っ二つに分断されたLIVゴルフのメンバーと米PGAツアーのメンバーをどういう扱うのか?詳細はまだあきらかにされていないし、そもそも事業統合自体が自由競争を阻害するとして司法省から待ったがかかる可能性もある。

これからまだ紆余曲折があるかもしれない。