来週開催される「全英オープン」を主催するR&Aが、現地時間の12日大会賞金総額と優勝賞金を発表した。
第151回となる「全英オープン」の賞金総額は1650万ドル(23億1000万円、 1ドル140円換算)で、優勝者には300万ドル(4億2000万円)が与えられる。DPワールドツアー(旧欧州ツアー)の賞金はユーロで支給され、イギリスは通貨としてポンドを使用しているが、「全英オープン」の賞金はドル建てとなっている。
昨年の大会は賞金総額が1400万ドルで、優勝したオーストラリアのキャメロン スミスには250万ドルが与えられたので、ことしの大会は総額で15%、優勝賞金は17%アップしたことになる。
先月おこなわれた「全米オープン」の賞金総額は2000万ドルで、優勝者ウィンダム クラークには360万ドルが贈られ、5月の「全米プロ選手権」の総額は1750万ドル、優勝したブルックス ケプカは315万ドル獲得した。4月の「マスターズ」の総額は1800万ドルで、324万ドルをジョンラウムは手にした。
ただ、今年から米PGAツアーはLIVゴルフに対抗するため、一部の大会を「格上げ大会」として賞金総額を大幅にアップさせた。たとえば今年3月におこなわれた「アーノルドパーマー招待」では賞金総額が2000万ドル、優勝者には360万ドルが贈られた。
米PGAツアーの1競技である「アーノルドパーマー招待」の金額は、今回金額がアップされた「全英オープン」をも上回っている。最も歴史と伝統と権威があるメジャー大会が金額面で劣勢となったかたちだ。
今後、米PGAツアー、DPワールドツアーはLIVゴルフと一緒になって新しいツアーをスタートさせる。それがどういうかたちになるにせよ、4大メジャー大会の格がいかなる点においても、通常のツアー競技と同等かそれ以下になるということは決してあり得ない。
新たに生まれるツアーの中で、4大メジャー大会がどんなかたちで位置づけられるのか注目していきたい。