スコットランド オープン始まる

今季最後のメジャーとなる「全英オープン」の前哨戦となる「スコットランド オープン」が始まった。リンクスコースでおこなわれる「全英オープン」と同様にリンクスで開催される「スコットランドオープン」で、納得のいく成果をあげることが「全英オープン」への1番の準備とされる。

初日のラウンドを6アンダーでホールアウトし、首位から3打差の3位タイと好位置につけたローリー マキロイは、「全英オープン」が今年と同じロイヤルリバプール(ホイレイク)で開催された2014年の大会で優勝している。相性のいいコースへ好調さを維持して乗り込むかたちになりそうだ。

現在アメリカ議会の上院で、米PGAツアーとLIVゴルフの関係者が呼ばれ公聴会が開催されている関係で、初日のラウンド後の記者会見ではローリー マキロイに、LIVゴルフのことが質問された。

マキロイはこれまで、米PGAツアーを強く擁護し、LIVゴルフとその責任者であったグレッグ ノーマンを痛烈に批判してきた。しかし、公聴会で明らかにされた内容によると、昨年マキロイはLIVゴルフのバックにいるサウジアラビア国営ファンドの代表者らと会っていたこと、LIVゴルフと米PGAツアーが一緒となったのちには、タイガー ウッズとともにチームのオーナーとなる話などが討議されていた。

しかし、ほとんどの選手にとっては、米PGAツアーとDPワールドツアーが、LIVゴルフと一緒になって新しいツアーをつくるということは、まったく寝耳に水であった。今週になってトップ選手の中からは、米PGAツアーコミッショナー、ジェイ モナハンの対応を批判する声も出始めた。

https://worldgolfinformation.com/2023/06/07/

マキロイたち一部のプレーヤーには情報が伝えられていたどころか、統合後マキロイたちには有利な条件が話し合われていた。これでは、LIVゴルフからの執拗な誘いをことわり、米PGAツアーに忠誠を誓ってきた選手がコミッショナーに不満を持つもの当然である。

公聴会で明らかにされた事実を踏まえ、今後米PGAツアーとDPワールドツアーが、LIVゴルフとどういう形で統合されるのか? ここでひとつ大きな問題がある。仮にLIVゴルフに移籍した選手がこれまでのように米PGAツアーに残った選手と同じツアーで一緒にプレーすることになると、巨額な移籍料、契約金をもらってLIVゴルフに移籍した選手が大変得をしたことになり、米PGAツアーを信じた選手がバカをみたかたちになってしまうことである。

この点について新しく創られるツアーがどんな解説策を見出すのか注目である。