全英オープンの舞台

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いよいよ日本時間今日の夕方から始まる「全英オープン」の舞台ロイヤルリバプールのホイレイクコースにはユニークなローカルルールがある。上の写真はコースを上空からみた写真で、大きな円形の囲いに沿って2つのホールがあり、囲いの右側がパー4の3番ホール、左側がパー5の18番である。

この2つのホールの囲いに沿った側にはOBラインが設定されており、特に「インターナルOBライン」と呼ばれている。コースとコース外を示しているのではなく、コース内であるけれどもこれより先はOBであることを示す。

OBなので当然罰則が適用されるが、それは1打罰をうけてその場所から打つというもので、茂みが深いためダブルボギー以上のスコアとなることを覚悟しなくてはならないやっかいなものだ。

インターナルOBというのは、イギリスやスコットランドのコースでは珍しくないルールである。このコースの場合、現在はドライビングレンジとして使用されている大きな囲いのなかに、1870年代には競馬場があってレースがおこなわれていたので、馬と人をボールから守るため、「そちらの方向に打つとダメですよ。ペナルティーですよ」ということであったらしい。

18番のパー5はこの囲みの上を狙ってショートカットすれば、2オンが可能となってイーグルやバーディーのチャンスが生まれる。最終日の優勝争いのなかでこのリスクをあえてとる選手が出てくるかもしれない。歴史に残るようなドラマが生まれるかもしれない。楽しみである。