女子ゴルフメジャー第4戦「エビアン選手権」は、最終日あと一日を残すのみとなった。
3日間のプレーを終えて、優勝を狙う上位にメジャータイトル複数保持者が顔を出してきて、最終日はとてもおもしろい展開となりそうである。
まず、首位となったのはタイ系フランス人のセリーヌ ブーティエ(29歳)。アメリカのデューク大学で学生ゴルフをした後プロとなり、欧州ツアーで3勝、米LPGAで3勝の実績がある選手だ。直近では今年の3月の米LPGAの大会で優勝している。メジャー大会での成績は、昨年の「シェブロン選手権」の4位タイがベスト。そろそろメジャータイトルを手にしてもおかしくないかもしれない。
首位と3打差の2位には畑岡なさ(24歳)がいる。畑岡は今月初旬の「全米女子オープン」で、最終日を2位のアリセン コーパズに1打差をつけてスタートし、メジャー初タイトルをめざしたが、スコアの伸ばせずコーパズに優勝を持っていかれてしまった。そのリベンジを期したいところだ。畑岡はすでに米LPGAで6勝をあげ、いつメジャータイトルを獲得してもおかしくない選手。
畑岡はこれまでメジャー大会のプレーオフに2回臨んで、2回とも敗れタイトルを逃している。直近は笹生優花に敗れた2021年の「全英女子オープン」だ。今回は果たして決め切れるか、注目である。
3位タイにはニュージーランドの韓国系選手ミンジェー リー(27歳)とカナダのブルック ヘンダーソン(25歳)が並んでいる。リーは昨年の「全米女子オープン」を制してメジャータイトル2つめを手にしている。ヘンダーソンは昨年のこの大会で優勝し、メジャータイトル2つめを獲得した。ともに3つめのタイトルを狙う。
そして、首位と5打差の5位タイにはアメリカのネリー コーダ(25歳)と笹生優花の2人がいる。コーダは東京オリンピックの金メダリストで、現在世界ランキング2位の選手だ。昨年、腕に血栓ができる病気でプレーを一時中断し、療養を続けていたが復調してきた。メジャータイトル2つめに挑む。
笹生優花は先月の「全米女子プロ選手権」で、最終日首位でホールアウトして、後続の選手を待つ状況だったが、同スコアで並んでいた選手が最終ホールでバーディーを奪って優勝を決めてしまったという非常にくやしい経験をしている。
このように、リーダーボードの上位にいる選手は誰が優勝してもおかしくない選手ばかりであるが、あえてこのブログで優勝者を予想するとすると、セリーヌ ブーティエをあげる。3打差をしっかり守り、あるいはさらに広げて、メジャー初タイトルの栄冠を手にすると予想する。