飛ばないボールの導入に世界のPGAが反対表明

世界のゴルフルールを主管するUSGAとR&Aが、2026年1月よりトップレベルの選手が出場する大会では、飛距離を抑えた「飛ばないボール」の使用を義務づけることを発表していた。

https://worldgolfinformation.com/2023/03/15/

この規制に関して、米PGAツアーは反対の意志を表明し、同ツアーでは飛ばないボールを使用しないことを発表した。

https://worldgolfinformation.com/2023/08/01/

今度は、世界中のPGA(プロゴルファー協会)が集まって結成するPGA世界連合という団体もUSGAとR&Aの今回の規制に対して反対の立場を表明した。PGA世界連合はアメリカ、カナダ、欧州など9つのPGAから構成されており、日本のPGAもそのメンバーである。

反対の理由として、「このような大きな変更をおこなう前に、変更によって本来意図したこととは異なることが起こるかもしれない。その検証をもっと徹底的におこなう必要がある。」と述べた。

また、もし変更がなされた場合、主催者は選手のボールをいちいちチェックする必要があるし、ゴルフショップは飛ぶボールと飛ばないボールの両方を揃えておかなくてはならない。選手は試合によって使用するボールを使い分ける必要があるし、女子のトッププロ・アマについて(ヘッドスピードが速くないので)試合で飛ぶボールを使用してもいいというのは、女性のゴルフ参加をさらに推進しようとしている現状において、女性にとって非常にネガティブな措置とみられてしまうとコメントしている。

このPGA世界連合の主張に対してUSGAは「現在はまだルール変更について各方面から意見を聞いている段階で、PGAは大変重要な利害関係者なので、そのご意見に感謝したい。」と回答している。

米PGAツアーが採用しないと表明し、PGAも反対の態度を表わした「飛ばないボール」の導入について、USGAとR&Aが今後どう進めていくのか注目である。