先週の日本ゴルフツアーは、韓国との共催試合「Shinhan Donghae Open」が韓国で開催され、中島啓太が3位タイに入った。中島はランキングポイントを2.67獲得し、世界ランキングを124位から自己ベストの120位に順位をあげた。
「Shinhan Donghae Open」の優勝者Guntaek Kohに与えられたランキングポイントは8.52で、同じ週に開催されたDPワールドツアー(旧欧州ツアー)の大会「アイルランドオープン」の優勝者ビンセント ノルマンが得たポイントは30.1だ。
世界ランキング的にみて、「Shinhan Donghae Open」の優勝の価値は、「アイルランドオープン」の優勝の価値のわずか4分の1(28%)でしかない。
昨年世界ランキングの算出方法の改定がおこなわれ、米PGAツアー、DPワールドツアーの2つのツアーと、日本ツアー、アジアンツアーなど他のツアーに与えられるランキングポイントの開きが大きくなった。
そのため、現在は日本ツアーでいくら頑張っても、その実績によって世界ランキングを上げ、4大メジャー大会をはじめDPワールドツアー、米PGAツアーでプレーすることは現実的に不可能な状況となっている。
なぜこのようなことなったかというと、これまで日本ツアーの実績で出場権を得た選手が、4大メジャー大会、WGCの大会、米PGAツアーの大会で、上位に入る成績をおさめてこなかったため、現状の日本ツアーの実力に見合ったポイント付与へ変更となったためである。日本ツアーの地盤沈下と言っていいだろう。
その救済策という意味で、今年から前年度の日本ツアー賞金ランキング上位3名に、DPワールドツアーのツアーカードが与えられた。このカードで現在、比嘉一貴、星野陸也、岩崎亜久竜がプレーをしている。
中島は先週3位に入ったことで、日本ツアー賞金ランキングで金谷を抜いてトップに立った。このままの調子でいけば、来年はDPワールドツアーのツアーカードを手にすることができる。米PGAツアーへのステップとなるDPワールドツアーでのプレーが可能になる。
来年の中島啓太の飛躍に大いに期待したい。