サウジアラビアの皇太子モハメド ビン サルマンが、アメリカのフォックスニュース社の取材を受けた。
取材の中で、サウジアラビアの国営投資ファンドが米PGAツアー、DPワールドツアー(旧欧州ツアー)と一緒になって新たな組織をつくり、その組織が運営するツアーが2025年から始まることについて質問され、皇太子は「新しいツアーはゴルフ界において間違いなくゲームチェンジャーとなるだろう。」と回答している。
また、サウジがゴルフだけでなく、テニスやサッカー、自動車レースの国際的な試合を自国で開催したり、イングランド プレミアリーグの名門サッカーチームを買収するのは、スポーツウォッシュ(sportswash、スポーツイベントを開催して自国の評価を高め、国際的に批判されていることをおおい隠そうとする)ではないのかという質問に対して皇太子は、
「そういう批判はまったく気にしていない。石油に100%依存している社会から脱却する手段のひとつとしてスポーツに力を入れている。大きなスポーツイベントをおこなって、仮にGDPが1%伸びたとすれば、次は1.5%の成長を目標にさらにイベントを催していく。それだけだ。」と答えている。
サウジアラビアでは国民の基本的人権が保障されておらず、同性愛者が処刑されたり、犯罪者が裁判にかけられることなく処刑され、国際的非難が高まっている。しかし、大きなスポーツイベントを開催する理由は、人権が保障されていないという海外からの批判をかわすためではなく、経済を成長させるエンジンとしてスポーツを利用しているのだという主張である。
潤沢なオイルマネーをつかって、ゴルフの世界をどう変えていこうとするのか?
これまでのLIVゴルフの動きをみて想定されるのは、数名の選手が世界各地の都市をフランチャイズとするチームを構成し、各地を転戦しながらプレーして勝敗を競うかたちなのかもしれない。