欧州スペインでは現在女子の「ソルハイム カップ」がおこなわれ、ほとんどのゴルフファンの目はこの大会に注がれている。試合のほうは土曜日までの対戦で、欧州チーム8ポイント、USチーム8ポイントとまったく互角。最終日のシングル12試合の結果で勝敗が決まるというおもしろい展開となっている。
一方、男子のDPワールドツアー(旧欧州ツアー)では、フランスのナショナルオープン「フランス オープン」が開催されている。大会は3日目を終了して、日本の比嘉一貴が12アンダーのスコアで、首位に並ぶ2人の選手にわずか1打差の3位につけ、久常涼が首位に4打差の5位につけている。
比嘉は昨年日本ツアーの賞金王となったため、DPワールドツアーのツアーカードを与えられ今年初めからプレーしているが、直近の10試合でみると予選落ちが6回、ベストの成績は日本ツアーにスポット参戦した「横浜ミナト選手権」での19位タイと、大きく調子をくずしていた。
比嘉にとってはひさびさとなる優勝争いである。健闘を祈りたい。もし比嘉が優勝すれば、記録上は松山英樹以来のDPワールドツアー優勝ということになるらしいが、松山はこれまで「全英オープン」「スコットランドオープン」以外、欧州で開催される試合には出場していないし、この2つの大会での優勝経験もない。
ではなぜそうなるのかというと、4つのメジャー大会は米PGAツアーとDPワールドツアーの共催試合となるので、2021年の松山のマスターズ優勝は米ツアーで1勝、DPワールツアーでも1勝とダブルでカウントされるためだ。
これまで多くの日本人がDPワールドツアー(旧欧州ツアー)に挑戦してきたが、優勝したのは1983年の「パナソニック欧州オープン」を制した青木功だけである。もし、比嘉が優勝すれば40年ぶりに欧州の地で日本人が優勝という快挙となる。