台湾のゴルフボール メーカー火災

今月22日台湾にあるメーカーが爆発を伴う大火災をおこし、消防隊員を含む10名の人が亡くなり、百人以上の人がけがをして病院へ搬送された。

そのメーカーの名前はローンチ テクノロジー(Launch Technologies)といい、世界最大規模のゴルフボールメーカーである。世界中で使用されるボールの約20%を生産し、特にキャラウェーとのつながりが深く、「ERCソフト」といったブランドの製品を生産していた。ほかにテーラーメイド、ブリヂストン、ミズノのボールなどのOEM生産もおこなっていた。

火事の原因は現在調査中だが、ボールのコアの部分の原料となるきわめて引火性の高い有機過酸化物を多量に保管していたことが大惨事につながったようである。台湾の法律では有機過酸化物は生産工場とは別の場所に最大100トンしか保管できないきまりとなっていたが、ローンチテクノロジーでは1階の倉庫に規則をはるかに超える3000トンを貯蔵し、2階のラインで生産していたという。

工場はほぼ全焼で、復旧には1年以上かかると見られている。すると今後1年あまりは全世界でキャラウェーを中心に約20%市場に出回るボールが不足することになる。どこか別の工場が増産をかけて不足分を補うかもしれないがすぐの対応は難しいので、店で販売されているボールの価格が値上がりするかもしれない。

日頃のラウンドでキャラウェーのボールを使用しているゴルファーは、自分のボールの使用量(OBによる紛失量)にあわせ、ストックしておくのもいいかもしれない。