LIVゴルフには世界ランキングポイント付与されず

昨年8月LIVゴルフは、自らが主催する試合に対して世界ランキング算出のもととなるランキングポイントを付与するようOWGR(Official World Golf Rankingという機関で、毎週世界男子ゴルフランキングを発表している)に対して申請していた。

これまでLIVに移籍した選手にはポイントが与えられず、世界ランキングは下がる一方で、移籍当時は保持していたメジャー大会への出場資格をほとんどの選手が失っていった。

このLIVゴルフからの申請に対して、OWGRは現地時間の10日受理しないとLIVゴルフ側に正式に伝えた。

留意すべき点は、LIVゴルフが申請をして今回不受理の決定が下されるまでの間に、ゴルフ界には大変大きな変化があったことだ。それは、LIVゴルフを財政的にバックアップしているサウジアラビアの国営ファンドと、米PGAツアー、DPワールドツアー(旧欧州ツアー)は、一緒に新しい組織をつくり、その組織が2025年から男子ツアーを運営すると発表されたことだ。

申請不受理の理由としてあげられたのは、まずLIVゴルフの試合形式が、54ホールの3日間競技であること。そして予選カットがなく、出場選手がわずか48名であること。

さらに、LIVゴルフには限られた(選ばれた)選手しか加われないこと。成績のよくない選手がそのまま居残り、勢いのある選手と入れ替わるようなシステムが十分に構築されていないことなどが指摘されている。

特筆すべき問題として、個人戦とチーム戦が1試合のなかで同時におこなわれることがある。ある局面で選手は個人タイトルとチームタイトルのどちらを狙うのか、選択を迫られることが想定される。そうなると純粋な個人戦・団体戦というものが成立しなくなるのではないかという懸念である。

2025年から始まる新しいツアーでは、LIVゴルフの選手も米ツアー、DPワールドツアーの選手もひとつのツアーでプレーすることになる。それがどんなツアーになるのか、まだ詳細は発表されていないが、そのときはLIVゴルフ出身の選手にも世界ランキングポイントは付与されることになるだろう。