欧州男子プロとアメリカ男子プロが対戦する「ライダーカップ」は最終日シングルマッチが12試合おこなわれた。両チームがともに6ポイントずつ獲得し、3日間トータルでアメリカチームの11.5ポイントに対して、欧州チームは16.5ポイントを獲得して勝利し、カップをアメリカから取り返すことに成功した。
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初日、2日目で大きく得点を伸ばした欧州チームが、最後までそのリードを守り切った試合展開だった。アメリカチームが敵地ヨーロッパで勝利したのは1993年の大会が最後で、30年ぶりの勝利をめざしたが、今回もかなわなかった。
3日間の戦いの中で特に注目された試合といえば、2日目の午前中におこなわれたフォーボールズ(ひとつのボールをふたりでホールアウトするまで打つフォーマット)に出場したスコッティ シェフラーとブルック スケプカの組だろう。ビクターホブランドとプロになったばかりの超新人ラドビグアバーグを相手に、9&7(7ホールを残して9ダウン)という屈辱的な大敗を喫してしまった。
9&7というスコアは、これまで44回開催された「ライダーカップ」の歴史のなかで一度も記録されておらず、悪いほうの新記録をつくってしまった。試合後、シェフラーは涙を目に浮かべている姿を目撃された。
もうひとつは、2日目の試合のあと車でホテルにもどるためクラブハウスを出たところで、ローリーマキロイが激高したシーンだ。原因はその日の午後、ローリー マキロイとマット フィッツパトリックの組がパトリック キャントレーとウィンダム クラークの組と対戦した試合にあった。
16番ホールを終了した時点でマキロイの組は1アップだったが、次の17番ホールでキャントレーが45フィート(13.5m)長いバーディーパットを沈めた。グリーンを取り囲むギャラリーの大きなどよめきのなか、キャントレーのキャディーがマキロイのパットのラインを踏んでしまった。その後バーディーを狙ったマキロイのパットははずれてしまい、このホールは負けとなり試合はタイとなってしまった。
続く最終ホールでもキャントレーがバーディーを奪い、マキロイの組は敗れてしまった。マキロイは17番でもし自分がバーディーパットを入れていれば試合はタイで終わり、負けることはなかったはずだという思いが、試合後の怒りの爆発につながったようだ。
次回の対戦は、2年後の2025年にアメリカ・ニューヨーク州にあるベスページステートバーク(Bethpage State Park)のブラックコースで開催される。