先週おこなわれた米PGAツアーの大会「バーミューダ選手権」では、オーストラリアのアダム スコット(43歳)が5位タイに入った。フェデックスカップポイントの順位を79位にあげ、来季の米ツアーカードをより確かなものにした。
スコットは先月日本で開催された「ZOZO選手権」に出場し、ラウンド後アメリカ向けテレビ中継のブースにあらわれて、アナウンサーの質問に答えた。
「現在の自分のキャリアは世界ゴルフ殿堂入りに値するか?」と問われ、「そうは思わない。世界ゴルフ殿堂入りをするには、メジャー大会で2勝以上することが必要なのではないか。」
と言っている。殿堂入りをする条件のひとつに、40歳以上であることというのがあるので、現役の選手であっても40歳をすぎた選手には時々この質問が投げかけられる。
スコットは、米PGAツアーで通算14勝をあげ、2013年の「マスターズ」に優勝しているが、メジャータイトルはこの優勝のみである。なので上述のような回答となった。「もう少しの期間プレーできるので、もう1回メジャー大会で優勝することができれば、自信をもって自分は殿堂入りにふさわしいと言うことができると思う。」と続けている。
しかし、これまで世界ゴルフ殿堂入りを果たした選手のなかには、1992年の「マスターズ」を優勝し、米ツアー通算15勝したフレッド カプルズ(64歳)がいる。カプルズもメジャータイトルはひとつだ。
さらに、欧州で活躍したコリン モンゴメリー(60歳)は欧州ツアーで31勝をあげ、年間賞金王に5回なったものの、最後までメジャータイトルには手が届かなかった。しかし、2013年に殿堂入りを果たしている。
自分に対して非常に厳しい評価をしているアダム スコットだが、長い間世界トップレベルの力を維持している。現在も世界ランキングは44位と50位以内をキープしているので、このままいけば来年の4大メジャー大会への出場は可能である。
あとひとつメジャータイトルを手にするかもしれないし、仮にメジャー優勝しなかったとしても、スコットは非常に国際的人気の高い選手で、人格者として尊敬される選手なので、本人が強く固辞しないかぎり、殿堂入りはありそうである。