DPワールドツアー(旧名欧州ツアー)の今季最終戦「ツアー選手権」の3日目が終了した。首位に立ったのはイングランドのマット ウォラス(33歳)だ。
DPワールドツアーのサイトより
ウォラスはDPワールドツアー年間ランキング48位、世界ランキング87位の選手で、これまでにツアー4勝している。また今年3月の米PGAツアー「コラールパンタカーナ選手権」でも優勝している。しかし、この「コラール・・」は、世界ランキング上位64位までの選手が出場した「デルマッチプレー」と同じ週に裏大会として開催されているので、米PGAツアーの試合で勝つ実力が備わっている選手とはいいがたい。
しかし、ウォラスの3日目のラウンドはすさまじいものだった。バックナインの9ホールがすべてバーディーで、フロントナインの3つのバーディーを加え、ボギーなしの60という圧巻のスコアだった。
DPワールドツアーでは、9ホール連続バーディーという怒涛のバーディーラッシュもツアー新記録にはならず、タイ記録止まりだそうである。2019年にオーストラリア人のジェームズ ニティーという選手が達成している。
3日目のラウンドを60でまわり、首位に立ったウォラスだが、1打差の2位の位置に世界ランキング4位のビクター ホブランド(26歳)とランキング15位のトミー フリートウッドのふたりがいるので、最終日の戦いは非常に厳しくなりそうだ。
さらにバーディーを量産した次の日というのは、えてしてオーバーパーのスコアとなったり、イーブンパーで終わったりする例をよく目にする。ウォレスの場合も9連続バーディーのあとに、さらにバーディーが次から次にくるということは、到底考えにくい。
優勝争いは、ホブランドとフリートウッド、そして首位から3打差の5位タイにいるデンマーク人ニコライ ホガード(22歳)あたりに絞られそうだ。ホガードはこれまでツアーで2勝をあげ、今年9月の「ライダーカップ」にも欧州チームの代表に選出された、赤丸上昇中の若手選手だ。ジョン ラウムは首位と5打差の9位タイまで順位をあげてきた。ローリー マキロイは19位タイ。
なお、この大会の成績いかんでは来季の米PGAツアーカードが手にはいるかもしれない大きなチャンスをむかえている久常涼だが、3日目をおえて19位タイの位置におり非常に厳しい状況である。