全豪オープンの結果

季節が逆の南半球オーストラリア、ブリスベインで開催された「全豪オープン」はチリ人のワッキー ニーマン(25歳)が、星野陸也とのプレーオフを制してDPワールドツアー初優勝をとげた。

18番パー5を使っておこなわれたプレーオフの2ホール目、星野のバーディーに対してイーグルを奪ったニーマンが栄冠を勝ち取った。星野は先週の「全豪プロ選手権」に続いて2位に終わり、DPワールドツアーでの初優勝は来年に持ち越しとなった。

優勝したニーマンは米PGAツアー2勝の実績がある若い選手で、昨年2月タイガーウッズがホストを務める大きな大会「ジェネシス招待」で優勝し、実力伸び盛りのなか6月からスタートしたLIVゴルフに移籍した。

LIVゴルフ組の選手は、米PGAツアー、DPワールドツアーからは現在出場停止処分を受けプレーすることができない。しかし、オーストラリアツアーはLIVゴルフの元CEOグレッグ ノーマンがオーストラリア出身で、国を代表するレジェンドであるせいなのか、LIVゴルフ選手の出場を禁止していない。そのため、この大会にはニーマンのほか、キャメロン スミス、マーク リーシマン、マット ジョーンズらの選手も出場している。

現在LIVゴルフの大会には、世界ランキングポイントが付与されないので、LIVゴルフ主催の試合だけに出場している選手のランキングは下がる一方だ。なので、LIVゴルフの選手はランキングポイントが与えられる試合に出場が許されるのであれば、そのチャンスを生かしたいと考える。

ニーマンのランキングも87位まで落ちていたが、先週の大会で5位に入り、今回の優勝で59位まで順位を上げてきた。50位以内に入れば4つのメジャー大会への出場がかなう。「全豪オープン」は来年の「全英オープン」の予選会も兼ねており、上位入賞者3名には出場権が与えられるので、ニーマンは来年の「全英オープン」には出場できることになる。

LIVゴルフのバックにいるサウジアラビアの国営ファンドと、米PGAツアー、DPワールドツアー(旧名 欧州ツアー)が一緒になって、2025年からスタートする新しいツアーの概要が発表されるのが今月末。交渉が難航しているとの情報が流れているが、どんなかたちになるのか、その発表が待たれる。