Qスクールでツアーカードを獲得した選手

来年1月からスタートする米PGAツアーのツアーカードを賭けておこなわれたQスクールは4日間の戦いが終わった。

残念ながら、中島啓太、小平智の両選手はツアーカードに手が届かなかった。特に小平は最終日3アンダーとスコアを伸ばし6位まで順位を上げたが、ツアーカードにわずか1打及ばなかった。小平の落胆は半端ではないだろう。

この試合で4位タイに入り、カードを獲得したアメリカ人のハイデン スプリンガー選手(26歳がメディアの注目を一身に集めている。

スプリンガーはカナディアンツアーでの成績によって、すでに来季の米PGA下部ツアー(コーンフェリーツアー)のツアーカードを手にしていたが、世界最高の舞台である米PGAツアーでプレーしたいという思いからこの大会に出場していた。

ただ、スプリンガーは大会のわずか1か月前に3歳になる長女セージを亡くし、失意のままのプレーを余儀なくされた。長女には先天性の病気があり、この病気を持つ赤ちゃんの50%は流産し、無事生まれたとしても平均して2週間あまりで死ぬという難病だった。しかし、奇跡としか言いようがないがセージは3歳までいきのびて、これから先もずっと、、と思っていた矢先の出来事だったらしい。

愛娘の死を乗り越えて、米PGAのツアーカードを獲得したスプリンガーは、試合後のインタビューの中で、「試合中何度かセージのことが頭に浮かんできた。次の一打に集中しなければならない状況でも、彼女のことを考えることがあったし、彼女が笑っている姿を思い浮かべることがあった。でもその気持ちは少し心地よいものであって、打ち消そうとはせずにそのままプレーを続けた。」と話している。

最終日には奥さんと次女もコースに駆けつけて、家族でツアーカード獲得を祝うことができた。試合後米PGAツアーの説明会が開催されるクラブハウスでの3人の様子が以下の動画である。

https://twitter.com/i/status/1737216242933465564