今週のアジアンツアー 「オマーン大会」

今週のアジアンツアーは、中東で「インターナショナルシリーズオマーン大会」が開催される。昨年のこの大会では金谷拓実が優勝し、海外ツアー初勝利を飾った。

昨年もそうだったが、この試合にはLIVゴルフ所属の選手が多数出場する。LIVゴルフがアジアンツアーを傘下におき、10試合ほど「インターナショナルシリーズ」と銘打ち、LIVゴルフのような高額の大会賞金ではないが、通常のアジアンツアーの大会よりは多い賞金を用意した。もちろんLIV選手は優先的に出場が可能である。

所属するサーキットで高額の賞金を得ることができるLIVゴルフの選手が、なぜこの大会に出場するのかというと、世界ランキングポイントを獲得するためである。現在LIVゴルフが開催する大会にはポイントが与えられておらず、世界ランキングは下がる一方だからだ。

たとえば、メジャータイトルをもつパトリック リードは世界ランク100位、ブライソンディシャンブーは169位、ダスティン ジョンソンは238位まで順位を下げてしまった。

出場するLIV選手のなかで、現在の世界ランキングが100位以内の選手はワッキー ニーマンを含めて3名おり、ランキングを上げてメジャー大会への出場資格をめざす。50位以内に入れば、「マスターズ」と「全英オープン」に出場可能となり、60位以内で「全米オープン」が、100位前後で「全米プロ選手権」への出場資格が生まれる。

金谷は昨年の優勝によってランキングを169位から119位に順位をあげた。彼は現在129位にいるので、昨年とフィールドの強さ(どれだけ強い選手が何人出場しているか)が同じだと仮定すると、もし連覇すれば100位以内に入れる可能性がある。そしてその順位を維持することができれば、「全米プロ選手権」には出場できることになる。

なお、この「オマーン大会」には金谷のほかに、谷原秀人、香妻陣一郎、生源寺龍憲、関藤直熙らが出場を予定している。