中学出のプロゴルファー誕生

本日の朝刊に、ジャンボ尾崎が指導した香川友(15歳)がプロ選手として活動していくことが掲載されていた。ツアーカードを目指して昨年末に受けた予選会では3次まで残り、出場優先順位267位を獲得したという。そして「マスターズ優勝と世界ランキング1位になることが、応援してくれる人への恩返し」と話している。

15歳という年齢でプロテストに最後まで残るというのは、すばらしい才能の持ち主なのだろうが、義務教育を済ませただけでプロゴルファーとして生きていくというのは、はたしてどうなのだろうかと思ってしまう。

誤解があってはいけないので丁寧に説明していきたいが、これから香川君はプロ選手として出場資格を与えられた試合にどんどん出場して、実績を積まねばならない。

出場する大会では同伴競技者だけでなく、大会関係者、ゴルフ場関係者、メディアとも接しなくてはならない。十分な対応ができるのだろうか?弱いうちはそれほど問題にされないかもしれないが、頭角をあらわしてくれば一挙手一投足に注目が集まる。それに耐える行動とコメントがおこなえるのだろうか?

また、彼の夢であるマスターズ優勝や世界ランキング1位になるためには、海外遠征費用がかかり強力なスポンサーがかならず必要になる。

スポンサーが選手にお金を出す理由は、選手の存在が会社のポリシーを体現してくれる。あるいは選手のもつイメージが会社のイメージアップにつながり、商品が売れて利益が伸びることを期待している。企業が信頼をよせてくれる選手に成長していけるであろうか?

かつてアメリカゴルフ界のレジェンドは、プロをめざす若い選手たちから「プロの世界にすぐに飛び込むのがいいか、大学を卒業してからプロになるほうのいいか?」と聞かれ、「遠回りのようにみえるかもしれないが大学に行きなさい。」と答えている。

「なぜなら、ゴルフというスポーツにおいては、コース中の成績だけではなく、選手のもつ人間性、社会性が大きく問われるから。」