ゴードン サージェント

先週の「マスターズ」で初出場ながら、最終日のバックナインで優勝争いに加わり、スコッティ シェフラーに次いで2位の成績をおさめたスウェーデンのラドビグ アバーグ(24歳)は、今週の米PGAツアー「RSBヘリテージ」にも出場している。マスターズの疲れもみせずに、初日のラウンドを終えて首位と3打差の4位タイの位置につけ、今週も優勝争いに加わりそうな気配だ。

このブログでは何度か触れたが、アバーグは米PGAツアーが昨年より新たに創出した制度―アメリカの大学生NO1プレーヤーに米ツアーカードを与えるーによってプロデビューした。昨年9月にDPワールドツアー(旧欧州ツアー)でプロ初優勝を遂げ、11月には米PGAツアーでも1勝をあげた。また、マスターズで今回2位に入ったことにより、世界ランキングの順位を7位にまであげて、わずか1年足らずの間に世界トップクラスの選手になってしまった。

アバーグと同じ制度によって今年米PGAツアーカードを獲得したのは、ゴードン サージェント(20歳)というテネシー州にあるバンダービルト大学の3年生である。ゴードンは大学を中退してプロとなることはしないで、もう1年大学に在学し卒業してからプロとなることを発表した。

サージェントがもしもう1年大学に残ったとしても、与えられた米ツアーカードが無効になるわけではなく、卒業してからツアーカードの開始期間が始まることになるので、本人にとって不利になることはない。

サージェントは大学ランキングNO1になるだけあって、すばらしい才能の持ち主である。特にバックスイングで肩の軸と腰の軸の差を最大限生かしたドライバーの飛距離は半端なく、400ヤード近い飛距離を生み出す。

とはいうものの、もしこのままプロに転向すると1年先輩のアバーグの活躍と常に比較されることになる。それはかなりのプレッシャーとなるので、もう1年大学に残り技術をさらに磨いて、米PGAツアーに参戦するという道を選択したのかもしれない。

大学を卒業と同時に米PGAツアーカードを手にして米ツアーでプレーを開始できる。もちろん自分で勝ち取った待遇であるが、本当に恵まれたスタートである。2年後サージェントが活躍するすがたを楽しみに待っていたい。