現在、「全米プロ選手権」の3日目のプレーがおこなわれているが、当ブログで優勝候補に推したスコッティー シェフラーが、前日の4位タイの位置から大きく順位を下げ、優勝は非常に厳しい状況となった。
実は、シェフラーは2日目の朝会場へ向かう途中警察官によって逮捕されていた。まったく考えられないようなことが起こっていたのだ。いきさつは以下のとおり。
2日目の朝、シェフラーは自分が運転する車でゴルフ場へ向かった。ゴルフ場の入り口付近ではバスが歩行者をはねて死亡させたため、渋滞が発生し警察官による交通規制がおこなわれていた。その渋滞を回避するルートを事前に電話で指示されていたシェフラーは、その指示を優先させて現場の警察官の指示への対応が不適切となって、停止命令を無視して数メートル車を走らせた。そのため、警察官はシェフラーに車から降りるように命令し、後ろ手に手錠をかけ、車で警察署まで連行してしまった。
もし、その警察官がゴルフに興味があって世界ランキング1位のシェフラーのことを知っていれば、シェフラーが乗っていた車は主催者から貸与されているレクサスだし、車体にも何か表示されているだろうから、敬礼し「気をつけてください。」くらいの言葉をシェフラーに投げかけて、ことは終わっていたかもしれない。しかし、警官はシェフラーのことをまったく知らなかったため、逮捕にまで至ってしまった。
その後会場にもどったシェフラーは、大きなショックを受けたにもかかわらず2日目のプレーを5アンダーであがり、4位タイと優勝争いにとどまった。
しかし、3日目は2番ホールでダブルボギー、3番、4番でも連続ボギーとスコアが乱れた。一日置いて、逮捕のショックの影響が出てきたのかと思われたがそうではなかった。この日はシェフラーのキャディーをこれまでずっと務めてきたデッド スコットが、むすめの高校の卒業式に出席するため1日だけ会場を離れ、ピンチヒッターのキャディーがついていたためだった。スコットが大会中1日休むことはかなり前から決まっていたことだったが、かわりのキャディーが非常に頼りなさそうで、どうも本業は聖職者らしい。

シェフラーの優勝は厳しくなった。しかし、最終日どこまで盛り返してくるか、そこに期待して最終日を観戦したい。