米PGAツアー「トラベラーズ選手権」は予想通り、世界ランキング1位のスコッティー シェフラー(28歳)が優勝し、今季6勝目を飾った。まだ6月なのでシーズンの残りの試合はツアー最終戦までまだ11試合もある。シェフラーがあとどれだけ勝ち星を積み重ねていくのかに関心が集まる。
大会は、若手のトム キムが初日より首位をキープし、最終日も最終ホールでバーティーを奪ってスコッティシェフラーに追いついて、プレーオフまで持ち込んだが、1ホールめをパーであがったシェフラーに屈してしまった。キムも最後の最後まで持てる力をすべて出し切ったが、実力的に勝るシェフラーを倒すことはできなかった。
この日は最終72ホールめのグリーンで、シェフラーとキムが勝敗を左右する大事なパットを決めている最中にとんでもないことが起こった。数人の環境保護団体のメンバーが発煙筒をたいて、何かを叫びながら、グリーン上に上がっていったのだ。
警備にあたっていた警官によってすぐに取り押さえられたが、会場は騒然となり試合は一時中断した。発表された犯行声明によると、特定の個人や団体に対しての抗議ではなく、地球規模で発生している気候変動危機に抗議したものだという。
幸い選手には怪我はなく、中断後にカップを切りなおして、18番ホールでスコッティー シェフラーとトム キムによるプレーオフが再開された。
自分たちが取り組んでいる活動へ、一般の人々の目をむけるため、大きなイベントをねらっておこなわれる環境活動家による抗議行動。いままでゴルフ関係の大会では聞いたことがなかったが、警備・予防対策も含めひとごとではなくなってきた。